物を減らしていく中で、自然と買わなくなったものがある。
我慢したわけではない。
むしろ、何を持ちたいのかが少しずつ見えるようになった結果だと思う。
以前の僕は、必要以上に物を買うことが多かった。
常に在庫がないと困ると心配して、過剰に備える癖があった。確かに備えは大事だ。最近は住んでいる地域でも地震が増えてきたし、非常食や飲料水をある程度用意しておくことは理にかなっていると思う。
ただ、何でもかんでも備えていると、気づけば部屋に物が溢れていく。数だけではない。いつのまにか同じカテゴリの物をいくつも揃えて、それが自分の中での安心になっていた。
今回は、そんな僕が物を減らしていく中で買わなくなったものを紹介してみたい。
あくまで僕自身の話なので、参考になりそうなところだけ拾ってもらえたら嬉しい。
ミニマリストになって買わなくなったもの10選
1. 安いからという理由の日用品
「どうせ使うから」という理由でまとめ買いをよくやっていた。特にネットのセールや大容量パックは、なんとなくお得感があって手が伸びやすい。
でも、考えてみると日用品って、数ヶ月も経てば「違うものを試したい」とか「断捨離してみようか」とか、気持ちが変わることがある。そのときに大量の在庫が残っていると、身動きが取れない。せっかく気になるものを見つけても、使い切るまで待つしかなくなる。
今は「なくなったら買う」を基本にしている。歯磨き粉のようにこだわりの薄いものは安い方でも構わないが、まとめ買いはしない。在庫が少ない方が、収納も管理も、思考もシンプルになる。
2. 収納グッズ
これは本当になくして良かったと思っている。
収納グッズがあると、なぜか部屋が片付いて見える。そしてきれいに見えるからこそ、また新しい物を買って追加できてしまう。気づけば収納が物で溢れて、今度は収納グッズを買い足す。
理想は、全ての物が目に見える範囲にある状態だ。
「ここにこれがある」と一発でわかる。それができていれば、収納グッズはほとんどいらない。収納で物を隠すのではなく、物自体を減らした方が、探す手間もなくなる。
3. 衝動買いの雑貨
以前はガチャポンについつい手が伸びていた。知っているジャンルのものだと、つい回してしまう。小物や雑貨はキリがなくて、あれも好き、これも好き、と際限なく増えていきやすい。
雑貨が全て悪いとは思わない。好きなものに囲まれる感覚もわかる。ただ、自分の購入ラインが曖昧になりやすいのがこのジャンルだ。
今は「ここまでのものは買う、この条件は外す」と、自分なりのルールをメモに残してある。全部捨てろということではなく、一度基準を言葉にしてみると、何となく買う衝動には少し歯止めがかかる。
4. 着回せない服
もともと服にはほぼ無頓着で、着れれば良い、傷んでなければ良いという人間だ。なのでここは、服が好きな人には参考にならないかもしれない。
服をどう楽しむかは人それぞれだと思う。毎日のコーディネートが楽しいのであれば、そこを無理に減らす必要はない。自分が好きなことまで、他のミニマリストに合わせて手放す必要はない。
僕の場合は、実家から着られそうなものを何着か持ってきて今も使っている。色も種類もバラバラだが、まあ何とかなっている。傷んだら捨てて、次に買う時は黒で揃えてみようかと、ぼんやり考えているくらいだ。
5. 目的のない本
よくあるのは、ノウハウコレクター的な買い方だ。同じ分野の入門書を何冊も揃えても、得られるものは意外と少ない。
わからないことがあるなら、その問いにピンポイントで答えてくれる本を選んだ方が良い。
「特に目的はないが、未知の体験として読みたい」という時は別だ。ただ、基本的には「今の自分に必要な問いに答えてくれるか」を基準にするようにしている。
6. 使わない文房具
のり、セロハンテープ、黒以外のボールペン、ハサミ、ホッチキス。たまに必要だけど普段は使わない、このあたりの文房具は地味に管理が難しい。
僕の場合、1ヶ月ほど使わなかったら一旦手放すようにしている。そして「やっぱり必要だ」となったら再購入する。
最初の購入時はあまり高価なものを選ばないのがポイントで、高価だと手放しにくくなるからだ。「また買えばいい」と思えるくらいの物の方が、手放しの判断がしやすい。
7. サブスクの追加契約
ソーシャルゲームもAI関連のサービスも、気になるものは多い。ここは特に気をつけている。
一つひとつは安くても、気づけば合計で月5,000円以上払っていたことがあった。しかもサブスクは「自分にとっての必需品」と思い込みやすく、解約もしにくい。
結果的に、一度1万円を払う買い物よりも、ダラダラ続くサブスクの方が長期的な負担になることもある。
新しく契約する前に、今のサブスクにいくら払っているかを確認する習慣が、ここは特に大事だと思う。
8. 優先度の低いセール品
セール品は企業視点で言えば、売れ残りや過剰在庫の処分でもある。もちろん、前から欲しかったものがセールになっていればラッキーだ。
ただ、優先度の低いものがセールになっている時が厄介で、つい手が伸びやすい。
僕は欲しいものを事前に整理しておいて、上位1〜3位のものがセールの時だけ動くようにしている。それ以下の順位のものは、たとえセールでもスルーする。
そうしないと、ずっと「本当に欲しいもの」が後回しになる。
9. 便利グッズ・健康グッズ
効率化が好きだったり、自己投資意識が高い人ほど、ここは引っかかりやすいと思う。
あるミニマリストが言っていた言葉がずっと残っている。
「それがなくても、今まで快適に暮らせてたよね」
これは初めて聞いた時に刺さった。
確かに今の暮らしはすでに成立しているのに、新しい便利グッズを加えることで本当に何かが変わるのか。冷静に考えると怪しいことも多い。
健康グッズや自己投資も同じで、「今の自分に本当に必要か」「今それをやる時間があるか」を一度立ち止まって確認するようにしている。
10. SNSで見かけたおすすめ商品
「こんなのあるんだ」という感覚は、衝動買いに直結しやすい。
未知のものとの出会いのような感覚があって、つい手が伸びる。
これに関しては、スマホやタブレットからSNSアプリを削除するだけでかなり防げる。外出時以外はスマホを部屋の隅で充電放置にしているだけで、自然と距離が生まれる。
仕組みで防ぐ方が、意志力に頼るより長続きする。
買わなくなって得られた3つの変化
10個並べてみると、堅苦しく聞こえるかもしれない。
「我慢して楽しいのか」と思う人もいるだろう。
楽しいかどうかは人によるが、僕の場合は不安ごとが減るからやっている、というのが正直なところだ。
お金の不安が少し減った
支出が減ると、自然とお金は積み上がっていく。
少しずつ貯まっていくのを見ると、それを崩すのが惜しくなる。
嫌なことがあった日や、自分を責めたくなった時に口座残高を見ることがある。
変な習慣かもしれない。
それでも、数字として見えることで、自分が積み上げてきたものを実感できる。
それが小さな安心になっている。
部屋が散らかりにくくなった
物が少ないと、同じものが同じ場所にある状態が続く。
探す手間がなくなり、「あれどこだっけ」という時間が消える。
あと、買い物には購入後の手間もある。
Amazonで注文すれば段ボールの処分があるし、開封も、収納場所を決めることも、全部時間と神経を使う。
物を増やすのは、買う時だけでなくその後も続く。
購入後も含めて「買い物」だと思うようになってから、この視点が変わった。
本当に必要なことに時間を使えるようになった
物が増えるほど、時間は分散される。
椅子があるのにソファを加えたとして、リラックスに使う時間は2つの場所に分かれる。
物が増えると管理や選択が増え、時間の使い方が少しずつ散らばっていく。
1日は24時間しかない。
その中で本当に大切なものに時間を使うことと、物を増やしすぎないことは、僕の中では同じ話だと思っている。
買わないことが目的ではない
- 何も買わない生活を目指しているわけではない
- 必要なものにはお金を使う
- 買う前に、一度立ち止まるようになった
それだけのことだ。
頭の中であれこれ考えても、実際に使ってみないとわからないこともある。
そんなに高価でなく、手放しやすいものであれば、さっさと買って体験した方が良いこともある。
ただ、一度は立ち止まる。
頭が冷えたら、「別にいらないか」と思えることも意外と多い。
買わないことが正解なのではなく、なんとなく買うことを減らした。
感覚としては、それに近い。
まとめ
暮らしを軽くするために、物を減らしてきた。
その結果として、買わなくなったものが増えた。
これからも必要なものは買うと思う。
ただ、以前より少しだけ、
「本当に必要だろうか」
と立ち止まることが増えた。
今回の10個も、その積み重ねの結果なのだと思う。
