物を減らし、情報との距離を整え、やめることを積み重ねてきた。
そこまでやると、次に気になってくるのが「毎月のお金」のことだった。
暮らしを軽くしようとすればするほど、お金の話は避けて通れない。
収入とか将来とか、そういう大きな話ではなく、もっと手前にある話。
毎月なんとなく消えていくお金を、一度ちゃんと見てみようと思った。
固定費を見直すと、暮らしが少し軽くなる
なぜ固定費を見直したかというと、1ヶ月に必要なミニマルコストを下げたかったから。
このコストが低ければ低いほど、暮らしの選択肢が広がると思っている。
少ない収入で暮らせるということは、収入の得かたや、働きかた、勤務時間を選べるということにもなる。
それは、暮らしの負担が軽くなることと近い。
ただ、何でもかんでも削ればいいわけではない。
例えば、洗濯を手洗いにすれば支出は減るかもしれない。でも毎日手洗いしていたら、時間も体力も消耗する。アトピー体質の僕には、肌への負担も増えるだろう。
そういう削りかたはしたくない。
自分が受け入れられる不便さの範囲で、必要なところにはお金をかける。
その線引きを意識しながら、何を見直すかを考えた。
まず見直したのはスマホ代だった
よく言われることではあるけれど、最初に手をつけたのがスマホ代だった。
大手キャリアから格安SIMに乗り換えた。
スマホ代は端末代金と一緒に請求されている人も多い。そうなると、サービス料だけで実際にいくらかかっているのかが見えにくい。
「最近のスマホは高いからこんなもの」と思ったまま、不要なオプションをつけ続けているケースも少なくない。
僕の場合、乗り換えてみると、思っていたより困らなかった。
通信速度や手続きの面で多少の不安はあったけれど、日常的に使う範囲では大きな不便を感じていない。それで毎月の支出が下がるなら、もっと早く見直してもよかったと思った。
店に行かなくてもスマホから設定を変更できるし、乗り換えもネットで手続きできる。
不安な人はショップに相談しに行くのが一番確実だと思う。
サブスクは、使っていないものから手放した
次にサブスク。
今は便利なサービスが増えて、気づけばいくつも契約しているということがある。
僕は動画見放題や音楽聴き放題のような、いわゆる「し放題」系のサブスクがもともと苦手で、ほとんど入っていない。
元をとらないと、使わないともったいないという感覚になってしまうからだ。
ソーシャルゲームのサブスクでも似たようなことがある。ログインボーナスのために、義務感だけでログインしていた、という経験がある人もいると思う。
絶対に必要だと思い込んでいるサービスも、一度全部解約してみると案外どうにかなるものが多い。
それに、サブスクは管理の手間もなかなか大変だ。
加入したタイミングや更新日はサービスごとにバラバラで、基本的には自動更新になっている。解約を忘れたまま数ヶ月経っていた、ということも起きやすい。
サービスによっては、解約の手順をわかりにくい場所に置いているものもある。
入るのは簡単で、やめるのに手間がかかる。
まさに、行きは良い良い帰りは怖い。
世の中のサービスは、少しずつこういう方向に進んでいるのかもしれないと、個人的には思っている。
保険やサービスは、入りっぱなしになりやすい
固定費の中でも特に見直しにくいのが、保険やその他のサービス系の支出だ。
解約が面倒。金額が小さいから放置している。なんとなくみんな入っているから、そのままにしている。
理由としては、そういうものが多い気がする。
僕も社会人になりたての頃、生命保険とがん保険に入っていた。
入っていて当たり前という空気があったからだ。
でもよく考えると、結婚も子供もいない状況で生命保険が必要なのか。20代前半でがんになる可能性をどこまで考えるのか。
そう思い始めて、それらを解約した。
ただ、これは当時の自分の状況があったからこそ出した判断で、一概に保険はいらないとは言えない。
当時の上司が30代でがんを患い、1年ほど仕事を休んでいた。煙草も吸わない人だった。
身近でそういうことが起きると、「自分も何かあったら」という不安が湧いてくるのは自然だと思う。その上司も「治療費が高い」と言っていた。
貯金がある程度あれば、不測の事態にも対応しやすい。でも20代のうちは、その貯金が少ない人も多い。
ネットでは「保険なんていらない」という声もよく見る。
けれど、年齢や貯金、家族構成、不安の感じ方によって、必要なものは変わると思う。
だから僕は、周りの意見だけで決めるより、自分の状況に照らして考える方が大事だと思っている。
お金を増やす前に、漏れているものを減らす
これは僕が固定費を見直す上で、一番大きな考えかたかもしれない。
今はとにかく副業、自己投資という言葉が溢れている。
僕もそういったことにお金をかけていきたいとは思っている。
でもその前に、よくわからない固定費や不明瞭な支出が残っているなら、まずそこを整えるべきだと感じた。
例えば高い金利の借金があるなら、まず返済するだけでも毎月の負担は減る。
収入を増やすより先に、出ていくお金を減らす方が、結果が見えやすいこともある。
固定費も、それに近い考えかたができる。
さらに言えば、支出を見直すことは、お金を増やすことよりも心理的なハードルが低い。
副業は再現性が低く、成功するかどうかもわからない。
でも支出の見直しは、やった分だけ結果が見えやすい。
まずマイナスを打ち消す。
そこから始めたほうが、土台が安定する。
固定費を減らすことは、暮らしの余白を作ること
固定費を見直したからといって、暮らしが一気に整ったわけではない。
今の自分に点数をつけるとしたら、僕は10点だと思っている。
何もしていないわけではないけれど、自分が満足する暮らしにはまだほど遠い。
でも、100点を目指すためにまずやっておくべきことがあるとしたら、ミニマルコストを下げることだと思っている。
毎月いくらあれば暮らせるかを知ること。
30万円必要なら、それなりに稼ぎ続けなければいけないかもしれない。
10万円で暮らせるなら、働きかたの選択肢が広がる。
固定費を減らすことは、単にお金を浮かせることではない。
毎月の負担を軽くして、暮らしの余白を少しずつ作っていくこと。
Unload Lifeは、そういう過程の記録だと思っている。
うまくいったことも、うまくいかなかったことも、ここに書き続けていく。
